信頼に支えられた商いは人がつなぐ。
お客様と社会をつなぐ「ハブ」になれ

丸善薬品産業は、社会の新しい豊かさや暮らしの中の幸せの形を創造する商社として、明治から令和まで、5つの時代にわたり事業を展開してきました。

時代の波につれ事業の形は変化していきますが、それら事業を牽引する企業の方針と、活動を支える人のあり方はぶれません。商いの要は「人」です。お客様が丸善に期待するものを明らかにし、その中から解決すべきほんとうの課題を見出す。そして、丸善がもつ情報や技術力、ネットワークをどのように活かして具体的な形にしていくかを検証し、実行に移す。こうした事業を形にするのは、現場の先頭に立って活躍する丸善の社員一人ひとりなのです。

丸善には、ビジネスを通じて社会を豊かにするとの思いを強くもち、課題解決と創造革新の力を発揮する仲間がいます。思いの強い社員がいれば、必然的に会社は強くなり、強い社会の実現に貢献できるはずです。丸善は、高い志をもった社員一人ひとりに支えられながら、お客様と社会をつなぐ「ハブ」となり、商いのインフラとしての企業価値を高めてきました。

人づくりは風土の形成から始まる
社是「誠実・堅実」を社内環境にも体現

社会の変化が激しい現代だからこそ、丸善が一貫して掲げている「誠実を旨とし堅実経営を目指す」のモットーは、ぶれない軸として企業の中心に据えています。

仕事はたしかに、携わる者を試すような厳しい顔をのぞかせることがあります。しかし、困難と思えるときでも全力で真摯に向き合い、自分の思いを強くし、前向きな気持ちになって、毎日の仕事に励んでもらいたい。仕事に対してワクワクする心を持ち続けてほしいのです。姿勢よく視線を上げて、仲間と一緒に毎日を楽しみながら過ごしていけば、自然と客先にも気が利く人になっていき、新しい仕事にもつながるでしょう。企業人としての一人ひとりの成長が会社の発展につながります。

私は５代目として丸善のバトンを受け取りました。120年あまり続く先人達の知恵と技術を次世代へつなぐため、私の使命は、社員一人ひとりが生き生きと仕事に打ち込める環境を整え、成長と発展を促す社の風土をつくることだと考えています。

例えば、フリーアドレスのオフィスで情報の活性化を図ったり、ワンフロア全体をリフレッシュスペースとして解放し、世代や事業部門を超えた交流の場をつくったりと、物理的環境と制度の両側面からの充実を図ってきました。最近では健康経営に力を入れるなど、社員と家族が心身ともに充実し、やりがいと生きがいをもって仕事に臨むための後押しをしています。

失敗を恐れず経験し、前を向く
幸せを実現する一員として共に歩もう

丸善は、長きにわたり「誠実と堅実」をモットーに、社会から信頼を獲得して今日までまいりました。しかし、最初から完璧な人などいません。私自身、それはもうたくさんの失敗を重ねてきました。不安に潰されそうになることもありました。そんなとき、周囲の仲間に助けられ、挑戦するチャンスをもらいながら今日まできています。

若い皆さんには、いろいろなことを経験してもらいたい。失敗して、落ち込んだり悩んだりして、助けられてもう一度取り返そうとする、その経験があるからこそ、本心からの共感が生まれます。

今からでも遅くありません。どんどん経験を積んで、前向きな失敗をしてほしい。間違いたくないから確実になるまで動かないという後ろ向きな生き方でなく、周囲に関心をもち、わくわくして楽しむ心を育ててください。そして、湧き上がってくる思いを自分の言葉にして発信し、他者とつながってください。

丸善は、そんな前を向く人を、全力で応援していきます。